NPTウィーン報告②「核禁止条約はNPTを損なう」のか

ウィーンで開催されている2020年核不拡散条約(NPT)再検討会議第1回準備委員会の報告、第二弾は創価学会の河合公明さんによるものです。
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「この議場には大きな象がいる。禁止条約という象が」(an elephant in the room:大きな存在に見て見ぬ振りをする意)。ウィーンでは、5月2日からNPT再検討会議準備委員会が行われています。その会議に参加する中で耳にした言葉です。

3月にニューヨークの国連本部でスタートした核兵器禁止条約交渉。核保有国とほとんどの核兵器依存国が欠席し、非保有国とのアプローチの違いが浮き彫りになる中、保有国と依存国が参加するNPT準備委員会では、どのような議論が展開されるのか。その点に深い関心を持って議論を見守っていました。

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NPTウィーン報告①NGO発言―朝鮮半島:危機から対話・軍縮へ


5月2日(火)から12日(金)にかけて、2020年核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた第1回準備委員会がオーストリアのウィーンで開かれています。会議の様子は長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)のブログで紹介されているほか、会議の文書は国連のウェブサイトやNGO「リーチング・クリティカル・ウィル」のサイトにも掲載されています(英語)。ここでは、核兵器廃絶日本NGO連絡会に参加するNGOメンバーによる報告を随時掲載していきます。第一報は、初日と2日目の様子について、ピースデポの山口大輔さんからの報告です。山口さんは、2日目のNGO発言の枠の中で「北東アジアにおける核の脅威低減と軍縮」というテーマで発言されました。

NPT準備委員会(ウィーン)報告 第1日、第2日

(第1日)
5月2日(火)午前10時、2020年核不拡散条約再検討会議第1回準備委員会の全体会が時間通りに開会された。議場には座席が足りず、立ち見の参加者も大勢みられる。日本人にとっては残念なことに昨日就任した中満泉国連軍縮上級代表の到着は来週になることが告げられた。

議長から開会の辞が述べられる。NPTは国家の憲法と同様に継続的なメンテナンスと強化が必要である、我々外交官は(交渉の)障害物を乗り越えねばならない、違いを強調するのではなく達成するべき目標に向かって参考となる過去の1995年、2000年、2010年NPT会議の合意がある、等々が述べられた。

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日本からNPT再検討会議に参加するNGOの動きをまとめました

来る4月27日から5月22日までニューヨーク国連本部で開かれる核不拡散条約(NPT)再検討会議には、世界の多くの国からNGOが集まります。なかでも日本からは多数のNGOが参加します。日本のNGOの動きの概要をまとめました。こちらからご覧になれます(PDFファイル)。これらの情報の一つ一つについては、当該団体までお問い合わせ下さい。追加や修正などの情報があれば、核兵器廃絶日本NGO連絡会までご連絡下さい。

【3/24】NPT会議を前に外務省に要請、終了後に会見を行います

核兵器廃絶日本NGO・市民連絡会では、来る3月24日夕刻、来月下旬に始まる核不拡散条約(NPT)再検討会議に向けた日本の核政策について、政府(外務省)との意見交換会を開催します。NGO側からは田中煕巳(日本被団協)、川崎哲(ピースボート)、内藤雅義(日本反核法律家協会)の連絡会共同世話人らを含む約13名が出席予定です。外務省からは、宇都隆史大臣政務官が出席する予定です。この意見交換会に先立ち、連絡会では政府に対して下記の事項に関する要請・質問書を出しています。

1.核兵器の非人道性、オーストリアの誓約、核兵器禁止条約など
2.核兵器の役割と運用体制の低減
3.原子力と核不拡散にかかわる問題
4.北東アジア非核兵器地帯に向けて

意見交換会終了後、午後7時より連合会館にてNGO連絡会による会見を行います。意見交換会を踏まえたブリーフィングの形式をとります。メディアの記者の皆さんはもちろん、ご関心をお持ちの一般の方も歓迎です。詳細は以下の通りです。

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日本政府は核禁止めざす「オーストリアの誓約」に賛同せず-安倍首相

昨年12月の核兵器の非人道性に関する第3回国際会議を受けて、核兵器の禁止に向けて行動することを呼びかける「オーストリアの誓約(プレッジ)」について、日本政府は賛同しない立場を表明しました。3月18日の参議院予算委員会で、安倍首相が「いたずらに核保有国との関係に溝を作り、一歩も理想に近づくことにならないアプローチは取らない」と述べて、事実上、賛同しないという立場を明らかにしました。これは自民党の古賀友一郎参議院議員(長崎選挙区)の質問に答えてのもの。同議員のウェブサイトにこの問題に関する岸田外相と安倍首相の答弁の様子が出ています(10:34~20:44)。オーストリアの文書に「賛同しない」という言明はしていませんが、事実上、賛同しない立場を明らかにしたものといえます。

以下に関連報道を紹介します。

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核兵器保有5カ国がロンドンで会合を開きました

核不拡散条約(NPT)上の「核兵器国」(米ロ英仏中、P5/N5)が2月4~5日にかけてロンドンで集まり、4月27日からのNPT再検討会議に先立ち、前回(2010年)のNPT再検討会議で行った約束の履行状況などを点検しあいました。核兵器の非人道性に関する国際世論が高まっていますが、5カ国の共同声明では非人道性に関する言及はありません。核兵器使用の”非人道的”な結果という言葉はつかわず、”過酷”な結果という言葉が使われており、それとの関係で、核兵器国は非核兵器国を「援助する用意」があるということが述べられています。また核軍縮については「ステップ・バイ・ステップ」アプローチの重要性が強調されています。

この5カ国会合は毎年NPT会議の前にこの時期に開催されていますが、今回ははじめて非核兵器国が招待され、参加しています。日本と豪州が中心となっている非核兵器国グループ「NPDI」が招待され、そのうち、オーストラリア、カナダ、メキシコ、オランダ、アラブ首長国連邦(UAE)の5カ国が参加しました。日本は参加しませんでした。

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■5カ国による共同声明(英国政府ウェブサイトより)

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