ニューヨーク報告③見えてきた条約の姿――交渉会議閉幕時(7/7)に成案採択へ

市民社会として発言する豪州の核実験被害者スー・コールマン・ヘイゼルダインさん(左)と広島の被爆者サーロー節子さん

核兵器禁止条約交渉会議の3月会期は3月31日午後(日本時間4月1日未明)、熱気に満ちた5日間の日程を終えました。
2日目(3/28)の午後から最終日にかけ、条約の「目的・前文」(トピック1)、「禁止事項」(トピック2)、「制度上の取り決め・その他」(トピック3)と項目を分けて、政府代表と市民社会から具体的な提案や意見表明がなされました。トピック2について予定より早く発言が終わったことから、4日目(3/30)には急きょ、トピック1と2について非政府の専門家パネリストを交えた自由討議が行われました。参加者が予め用意した演説を順番に行う通常のスタイルと異なり、その場で生の意見交換がされるのは、国連の公式の会議としては珍しいと聞きました。
参加者、特に政府代表の発言は、どのような内容を条約に盛り込むかに関するきわめて具体的なものが多くありました。禁止条約について、より自由な観点から幅広い意見交換がされていた昨年のジュネーブでの国連作業部会や、国連総会第1委員会の時に比べると、議論の性質が明らかに異なっており、「いよいよ条約の実際の姿が見えてきた」という印象を強く持ちました。
議論の具体的内容については、例えば長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の中村桂子准教授によるブログに詳報されています。ここでは全体を振り返っての感想をいくつか、拙いながら思いつくままに書いてみます。なお、以下はあくまで筆者個人の感想であり所属団体の見解を示すものではありません。

続きを読む

ニューヨーク報告②市民社会のプレゼンテーション

(第二報は、日本原水協の土田弥生さんから)
日本原水協の土田です。交渉会議の2日目、NGOのプレゼンテーションの枠で発言することができました。サーロー節子さんの胸を打つ証言と禁止条約への強い思いが込められた発言の後、オーストラリアの核被害者の発言が続き、3番目に発言しました。被爆者の思いと重ねられ、私の発言も良く受け止められたと思っています。以下が発言です。

2日目以降欠席している日本の席上には折り鶴が置かれた

 

 

続きを読む

ニューヨーク報告① 核兵器禁止条約交渉 被爆者が冒頭発言、日本政府は「不参加」表明

3月27日にニューヨーク国連本部で始まった核兵器禁止条約の交渉会議の様子について、現地で会議に参加している日本のNGOの観点からのレポートをお送りしていきます。まずは第一弾。

核兵器禁止条約交渉会議のオープニングで発言する日本被団協の藤森俊希事務局次長

【会議第1日】
3月27日午前10時15分より、国連総会議場で核兵器禁止条約交渉会議会議が開幕しました。オープニングでは、最初に議長を務めるコスタリカのホワイト大使が挨拶。参加国の信託に応え、対立でなく対話をもって、全力を尽くして任務を全うしたいと述べました。

続きを読む

核兵器禁止条約交渉への参加と積極的な貢献を-日本政府に要請しました

20170210_banner

 

スライドショーには JavaScript が必要です。

2月10日、核兵器廃絶日本NGO連絡会に参加する13団体17名が外務省を訪問し、来月国連で始まる核兵器禁止条約交渉に日本が参加し積極的に貢献することを求める要請を武井俊輔外務大臣政務官に対して行いました(要請書はこちら。NGO側の参加者一覧はこちら)。

要請書は、核兵器禁止条約交渉の開始は「核兵器廃絶への扉を開く歴史的な出来事」であるとした上で、日本が条約交渉に参加することを「公式に表明すること」と、核の非人道性に対する認識を土台に「核兵器廃絶を導く禁止条約を早期に締結することに積極的に貢献すること」を求めています。NGO連絡会の共同世話人である田中煕巳日本被団協事務局長が要請書を武井政務官に手渡しました。

続きを読む

【2/10】核兵器禁止条約交渉会議に向けた日本政府への要請と記者会見を行います

negotiations

核兵器禁止条約の交渉会議が3月27日にニューヨークで始まるのに先立ち、来る2月10日(金)、日本国内のNGOや被爆者団体が、日本政府に対して、交渉会議に参加すると共に積極的に貢献するよう要請します。NGOと政府の意見交換会の後、参議院議員会館にて記者会見を行います。概要は以下の通りです。

続きを読む

核兵器禁止条約の早期実現に向け、日本政府に要請しています【声明・報道・資料集】

abolition_unfc_20161027

核兵器禁止条約の交渉開始に向けて、核兵器廃絶日本NGO連絡会およびその参加団体が日本政府に対して出した要請書等、また関連資料および関連報道についてここではご案内します。

続きを読む

日本政府は核兵器禁止条約決議への反対投票を撤回し、条約交渉に参加を

11月25日(金)、核兵器廃絶日本NGO連絡会は、ヒバクシャ国際署名連絡会と協力して、外務省を訪問し、核兵器禁止条約の交渉開始を定める国連決議への反対を撤回し、総会本会議にて賛成投票を行い条約交渉に積極的に参加するよう要請しました。要請書は、軍縮不拡散・科学部の川崎方啓審議官に手渡しました。総会本会議の投票は、12月下旬に行われる予定です。

スライドショーには JavaScript が必要です。

続きを読む

核兵器廃絶国際デー記念イベント「変化する今、できること」を開催しました

9月25日(日)、東京・国連大学にて国連広報センターの共催の下、核廃絶国際デー記念イベント「変化する今、できること」を開催しました。約100名が参加しました。その様子を以下にお伝えします。

スライドショーには JavaScript が必要です。

続きを読む

核兵器廃絶国際デー記念イベント-変化する今、できること-

核兵器廃絶日本NGO連絡会では、来る9月25日(日)午後、国連広報センターとの共催の下、日本の国連加盟60周年と核兵器廃絶国際デーを記念する以下の行事を行います。皆様のご参加を心よりお待ちしております。(9月20日(火)までに事前登録をお願いします

SN3O0925

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【9/25】 日本の国連加盟60周年(2016年)記念事業

核兵器廃絶国際デー記念イベント - 変化する今、できること-

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

2013年9月26日に国連総会で、「核軍縮ハイレベル会合」が初めて開催されたことにちなんで、国連は9月26日を「核兵器の全面的廃絶のための国際デー」と定めました。日本の国連加盟60周年の今年、その国際デーを記念し核兵器問題に対する社会的な関心を高める機会を提供するために、昨年に引き続き国連広報センターとの共催にて開催します。

ゲストによる基調講演、岸田文雄外務大臣のメッセージに続き、政府や市民、被爆者、若者などさまざまなアクターがそれぞれの役割を示しながら対話を深めるパネル討論を行います。核兵器の廃絶による真のメリットと、核兵器の保有を続ける社会的・ 経済的コストについても考えます。イベントの詳細と事前申し込み方法は、下記の通りです。会場の都合上、事前申し込みが必須となります。

お申し込みURL >http://kokucheese.com/event/index/424785/
9月20日(火)までに事前登録をお願いします

日 時:2016年9月25日(日)午後2-4時30分
(開場午後1時30分)
会 場:国連大学ビル 2階レセプションホール
地図・住所はこちら http://jp.unu.edu/about/contact-us#location
渋谷駅から徒歩10分、表参道駅から徒歩5分
主 催:核兵器廃絶日本NGO連絡会
共 催:国連広報センター
参加費:無料

当日会場では、核兵器のない世界への希望を描く「国連平和ポスター・コンテスト」の入賞作を掲示しています。

unposter(Artist: Kumi Nakazato)

続きを読む

再びジュネーブより③:国連作業部会、核兵器禁止条約交渉の2017年開始を勧告して閉幕

報告書の勧告部分の修正に賛成する国々。この後、報告書案全体がさらに投票に付された。(8月19日、ジュネーブ・国連欧州本部)

報告書の勧告部分の修正に賛成する国々。この後、報告書案全体がさらに投票に付された。(8月19日、ジュネーブ・国連欧州本部)

国連の核軍縮公開作業部会は8月19日(日本時間20日未明)、核兵器禁止条約交渉のための会議の2017年開催を国連総会に勧告することを盛り込んだ最終報告書を、賛成多数で採択して閉幕しました。

全会一致採択が目指されていましたが、土壇場で豪州が投票を求め、「禁止条約交渉会議の2017年開催の勧告があり、それが幅広い支持を得たことを認識した」との最終案が「禁止条約交渉会議の2017年開催を、幅広い支持を得て勧告した」と口頭で修正されて採択されました。禁止条約は時期尚早だと反対し続けた日本は、投票では棄権に回りました。

最終日の様子についての報告はこちらをご覧ください。(文責:荒井摂子@ピースデポ)