「核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会」レポート

2月12日(金)の17時30分から、核兵器廃絶日本NGO連絡会の主催により、「核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会」がオンラインで開催されました。今回の討論会は、昨年8 月 5 日に広島で開催された討論会「被爆 75 年 核兵器廃絶へ日本はいま何をすべきか」を引き継ぐもので、与野党8の政党の代表者が参加しました。1時間強にわたる討論の模様は、オンラインのライブで一般公開され、2,000近くのアクセスがありました。アーカイブ動画は、以下のリンクでご覧になれます。

以下、討論会の概要をレポートします。なお、文責は核兵器廃絶日本NGO連絡会にあります。

続きを読む

【2/12】核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策――国会議員オンライン討論会

1月22日の核兵器禁止条約発効を受け、唯一の戦争被爆国である日本の姿勢に注目が集まっています。現在、日本政府はこの条約を批准する考えはないとしています。では、どのようにすれば批准できるのか、批准しないのであれば、どのようにして核軍縮を進めるのか。こうしたことが問われます。

今年8月には核不拡散条約(NPT)再検討会議が、年末または来年始には核兵器禁止条約の第1回締約国会議が開かれます。それらを見据え、核兵器廃絶日本NGO連絡会は各党の国会議員の皆さまをお招きし、下記のとおりオンライン討論会を行いました。

核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会

■■日時■■
2021年2月12日(金) 17:30~18:30

■■形式■■
オンライン YouTubeで一般公開配信されました。アーカイブ映像が以下よりご覧になれます。

■■参加者■■
国会議員
自民党 寺田稔 衆議院議員、党被爆者救済と核兵器廃絶推進議員連盟代表世話人
公明党 浜田昌良 参議院議員、党核廃絶推進委員会座長
立憲民主党 岡田克也 衆議院議員、核兵器のない世界を目指す議員連盟会長
日本維新の会 幹事長代理 足立康史 衆議院議員
日本共産党 委員長 志位和夫 衆議院議員
国民民主党 代表 玉木雄一郎 衆議院議員
社民党 党首 福島瑞穂 参議院議員
れいわ新選組 舩後靖彦 参議院議員(メッセージ)

コメント
田中煕巳 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員
目加田説子 中央大学教授

司会 川崎哲 核兵器廃絶日本NGO連絡会共同世話人、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員

■■プログラム■■
1.開会と趣旨説明
2.各党から冒頭発言
3.被爆者、専門家によるコメント
4.各党からさらに発言
5.まとめと閉会

※本討論会は、2020 年 8 月 5 日に開催された討論会「被爆 75 年 核兵器廃絶へ日本はいま何をすべきか」を引き継ぐものです。
※この討論会に先立ち、核兵器廃絶日本NGO連絡会は提言書「核兵器禁止条約が発効!日本は条約発効に向けて、核依存からの脱却を」を作成し、各党の出席議員に送付しました。

主催
核兵器廃絶日本 NGO 連絡会
連絡先
nuclear.abolition.japan (a) gmail.com

続きを読む

「核兵器禁止条約発効にあたっての外務省とNGO・市民との意見交換会」報告


2月4日、核兵器廃絶日本NGO連絡会は、外務省とオンライン意見交換会をもち、その後記者会見を行いました。午前10時30分から行われた1時間余りにわたる意見交換会には、外務省から國場幸之助外務大臣政務官、大野祥軍備管理軍縮課長が、市民社会側からは16団体23名が参加しました。

意見交換に先立つ冒頭発言で、國場外務大臣政務官は、被爆国としての使命と役割に言及しつつ、市民社会の役割の重要性と広島・長崎の被爆者の努力に対する敬意を示しました。そして、日本政府として核兵器禁止条約が示す目標は共有しているが、核兵器廃絶のためには核兵器国を巻き込むことが重要であるとし、現実的な安全保障の脅威に対応しながら核軍縮を進める必要性について述べ、現段階で核兵器禁止条約に署名する考えはないとしました。

続きを読む

核兵器禁止条約が発効―核なき世界へスタート! [声明等のリソース集]

1月22日、核兵器禁止条約の批准国が発効し、核兵器を全面的に禁止する国際条約が、はじめて法的効力を持つことになりました。被爆者、広島市、長崎市をはじめ、多くのNGOや市民がこれを歓迎し、核なき世界へスタートを切る声明等を発表しています。また、学術機関、政党、日本政府、国連も見解等を表明しています。以下の通り、ご紹介します。

続きを読む

核兵器禁止条約発効記念 東京・広島・長崎 全国同時イベント 核なき世界へスタート!


核兵器禁止条約が、2021年1月22日に発効しました。核兵器が国際法でついに違法化されることを、広島・長崎の被爆者の方々とともに祝い、これを「核なき世界」へのスタートとするために、東京・広島・長崎そして全国をオンラインでつないでイベントを開催しました。以下のリンクで、1時間30分にわたるイベントの完全動画と、海外の方々から寄せられたメッセージをご覧になれます。

核兵器禁止条約発効記念
東京・広島・長崎 全国同時イベント
核なき世界へスタート!
2021年1月23日(土)
15:00~16:30(14:55よりヒバクシャ国際署名のダイジェスト動画配信あり)

 

広島と長崎の独自プログラム

 

このイベントに海外から寄せられたメッセージ

 

イベントの前後には、ヒバクシャ国際署名のあゆみを振り返るダイジェスト動画が放送されました

【プログラム】
●第1部 :東京
司会:林田光弘(ヒバクシャ国際署名キャンペーンリーダー)
ビデオメッセージ:
中満泉国連事務次長
エレイン・ホワイト コスタリカ大使
ペーター・マウラー赤十字国際委員会総裁
ベアトリス・フィン ICAN事務局長
サーロー節子
発言:
田中煕巳 日本被団協代表委員
田部知江子 日本反核法律家協会理事

●第2部:広島
挨拶:
湯崎英彦県知事
松井一實市長
被爆者代表の挨拶:
箕牧智之
佐久間邦彦
5名の若者による取組発表

●第3部:長崎
トーク「いかそう核兵器禁止条約」
髙田明 (株)A and Live 代表取締役
田上富久市長
進行 中村桂子 長崎大学核兵器廃絶研究センター准教授

●まとめの全体セッション
まとめの言葉:遠藤あかり 明治大学大学生
「すすめ」アクション

【形態】
東京、広島、長崎の3会場でのイベントと、オンラインでのライブ配信
・配信は、本ページからご覧になれます

【主催】
東京:ヒバクシャ国際署名連絡会、核兵器廃絶日本NGO連絡会
広島:広島被爆者7団体(※)、公益財団法人広島YMCA、広島県生活協同組
合連合会、核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)、NPO法人ANT-Hiroshima、
平和首長会議(広島平和文化センター)
長崎:「ヒバクシャ国際署名」をすすめる長崎県民の会、長崎市

※広島被爆者7団体とは:広島県原爆被害者団体協議会【坪井理事長】、広島県原爆被害者団体協議会【佐久間理事長】、広島市原爆被害者協議会、韓国原爆被害者対策特別委員会、広島県朝鮮人被爆者協議会、広島県労働組合会議被爆者団体連絡協議会、広島被爆者団体連絡会議

このイベントは、核なき世界基金の支援を受けて実施されました。

【お問合せ】
核兵器廃絶日本NGO連絡会
Email: nuclear.abolition.japan[at]gmail.com
Web: https://nuclearabolitionjpn.wordpress.com/

【メディアの皆さまへ】
メディアの取材要領や登録手続きについてはこちらをご覧ください。
※事前登録は締め切りました。お問い合わせは核兵器廃絶日本NGO連絡会(nuclear.abolition.japan[at]gmail.com)まで。

核兵器禁止条約発効に関連する行事についてはこちらをご覧ください。⬇️

核兵器禁止条約発効を記念する行事のご案内

核兵器禁止条約は今年10月24日、発効に必要な50カ国の批准に到達し、その90日後である2021年1月22日に発効しました。核兵器が国際法でついに違法化されたことを、広島・長崎の被爆者の方々とともに祝い、これを「核なき世界」へのスタートとするためにさまざまな行事が行われました。その主要なものについて、以下の通りご紹介します。

また、ヒバクシャ国際署名の関連でも、全国でさまざまな行事が行われました。

■■1月12日(火)■■

“Nuclear Weapons Ban Monitor 2020” 刊行オンラインイベント(英語)
21:00~ こちらから
【主催】ノルウェー・ピープルズ・エイド(NPA)

■■1月15日(金)■■

川崎哲ICAN国際運営委員/ピースボート共同代表 記者会見
14:00~ オンライン(詳細はこちら
【主催】ピースボート

■■1月16日(土)■■

条約発効直前緊急生配信 ​すすめ!核兵器禁止条約
堀潤、小溝泰義、東ちづる、高橋悠太
20:00~21:30(詳細はこちら
【主催】すすめ!核兵器禁止条約プロジェクト

■■1月17日(日)■■

ウェビナー “Nukes Outlawed: The Future Without Nuclear Weapons”(英語)
19:00~20:00(詳細はこちら
【主催】ANT-Hiroshima

■■ 1月20日(水)■■

公開ミーティング:「議員さん、いま、会いに行きます~核禁条約に入りませんか?~」(詳細はこちら
【主催】議員ウォッチ、カクワカ広島

■■ 1月21日(木)■■

11:00~12:00 核兵器禁止条約に関する記者会見(英語。Press Conference: Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons 詳細はこちら
発言:児玉三智子、和田征子(共に日本被団協)、川崎哲(ICAN)
【主催】外国特派員協会

■■ 1月22日(金)■■

[[ 東京 ]]
●「核兵器禁止条約の発効を記念し日本政府に署名・批准を求める被団協集会」
12:00~13:00
衆議院第二議員会館
被爆者による政府および国会議員への要請
(動画はこちら
【主催】日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)03-3438-1897

●「唯一の戦争被爆国 日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を求める署名」
14:30~15:30 JR新宿駅西口小田急百貨店前(雨天中止)
【主催】同署名事務局(日本原水協)03-5842-6031

●キャンドルナイト&パブリックビューイング
18:55~ 中野駅北口広場 (ライブ配信あり。詳細はこちら
【主催】核兵器禁止条約の批准を求める中野アクション

●ハフポスト日本版、No Youth No Japanによるインスタライブ
19:00~ (こちらから)
出演 林田光弘(ヒバクシャ国際署名キャンペーンリーダー)ほか

[[ 長崎 ]]
●核兵器禁止条約発効記念イベント
10:30~ 長崎平和祈念像前
【主催】「ヒバクシャ国際署名」をすすめる長崎県民の会

[[ 広島 ]]
●「キャンドルメッセージ」
18:00~ 原爆ドーム前
【主催】核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)、核兵器禁止条約のためのヒロシマ共同行動実行委員会
※18:10~ ICANのInstagramでライブ配信(英語 こちら

●「広島の子ども・若者たちによる、条約発効を祝い、ヒロシマを継承し、行動を誓う会」
18:30~ 広島平和記念公園・原爆の子の像の下
【主催】広島県内被爆者7団体(※)、公益財団法人広島YMCA、広島県生活協同
組合連合会、核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)、NPO法人ANT-Hiroshima、平和首長会議(広島平和文化センター)【協力】NPO法人I PRAY

●映画「ヒロシマへの誓いーサーロー節子とともに-
八丁座にて上映開始

●核兵器禁止条約発効!おめでとzoom パーティー♪
19:50~22:00(詳細はこちら
【主催】カクワカ広島、ANT-Hiroshima、Social Book Cafe ハチドリ舎

[[ 大阪 ]]
●核兵器禁止条約発効アピール行動 (雨天中止)
15:00~16:00 梅田ヨドバシカメラ前
【主催】1/22核兵器禁止条約発効!日本の批准を求めます 非核平和のひろば

[[ 世界 ]]
●米国でのイベント REVERSE THE TREND
(被爆証言あり)
日本時間 8:00~11:00 オンライン
【主催】Nuclear Age Peace Foundation, Peace Boat US, Rotary Club of Winnipegほか

●オーストラリアでの被爆証言会
日本時間16:00~17:30 オンライン(詳細はこちら
【主催】ピースボート、フリーマントル市

●核兵器禁止条約推進諸国が主催するオンラインイベント

●核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN) オンラインイベント
スイス時間21:00~(日本時間23日(土)午前5:00~)
Studio 22.21」(アーカイブ動画はこちら

●ICANの呼びかけで行われた世界各地のアクションの様子は、こちらで見ることができます。
Instagram: こちら
Flickr: こちら

■■ 1月23日(土)■■

[[ 東京 ]]
●「日米韓国際シンポジウム-核兵器禁止条約発効後の課題と展望-」
10:00~12:00
パネリスト: 秋葉忠利(原水禁顧問(日本))、ケビン・マーティン(ピースアクション(米国))、イ・ヨンア(参与連帯(韓国))
YouTube原水禁チャンネルにて生配信
配信ULRはこちら
【主催】原水禁

●東京・広島・長崎 合同イベント
核兵器禁止条約発効記念 全国同時イベント 「核なき世界へスタート!」
15:00〜16:30(14:55よりヒバクシャ国際署名のダイジェスト動画配信あり)

【主催】
東京:ヒバクシャ国際署名連絡会、核兵器廃絶日本NGO連絡会
広島:広島被爆者7団体(※)、公益財団法人広島YMCA、広島県生活協同組
合連合会、核兵器廃絶をめざすヒロシマの会(HANWA)、NPO法人ANT-Hiroshima、
平和首長会議(広島平和文化センター)
長崎:「ヒバクシャ国際署名」をすすめる長崎県民の会、長崎市

【形態】
東京、広島、長崎の3会場でのイベントと、オンラインでのライブ配信
・配信は、こちらでご覧になれます

【プログラム】
●第1部 :東京
中満泉国連事務次長、ペーター・マウラー赤十字国際委員会総裁、ベアトリス・フィンICAN事務局長、サーロー節子さん他からのメッセージ、田中煕巳被団協代表委員他の発言
●第2部:広島
被爆者代表の言葉、湯崎英彦県知事と松井 一實市長の挨拶、若者による対談
●第3部:長崎
髙田明氏((株)A and Live 代表取締役) と田上富久長崎市長によるトーク「い
かそう核兵器禁止条約」
●まとめ:全体 / スタートアクション

※広島県内被爆者7団体とは:広島県原爆被害者団体協議会【坪井理事長】、広
島県原爆被害者団体協議会【佐久間理事長】、広島市原爆被害者協議会、韓国原
爆被害者対策特別委員会、広島県朝鮮人被爆者協議会、広島県労働組合会議被爆
者団体連絡協議会、広島被爆者団体連絡会議

このイベントは、核なき世界基金の支援を受けて実施されました。

■■ 1月24日(日) ■■

20:00~21:00
Choose Life Projectのオンライン番組
「決断すれば今日から核はなくせる。」

 

核兵器禁止条約発効確定―核兵器は国際法上「違法」の時代に! [声明・報道等のリソース集]

 

10月24日(現地時間)、ホンジュラスによる批准書の寄託により、核兵器禁止条約の批准国が50カ国に達しました。これにより同条約は、90日後の2021年1月22日に発効します。被爆者、広島市、長崎市をはじめ、多くのNGOや市民がこれを歓迎し、核兵器廃絶を前に進めるための声明等を発表しています。また、学術機関、政党、日本政府、国連も見解等を表明するとともに、多くのメディアも核兵器禁止条約に関する報道を行っています。以下の通り、ご紹介します。

続きを読む

[声明] 核兵器禁止条約の発効確定にあたって

10月24日(現地時間)、ホンジュラスによる批准書の寄託により、核兵器禁止条約の発効要件である50カ国の批准国に到達しました。これにより同条約は、90日後の2021年1月22日で効力を生ずることになります。核兵器廃絶日本NGO連絡会は、この歴史的な展開を心から歓迎します。

核兵器は「違法」であるという人類の意思を明確にした核兵器禁止条約の発効は、核兵器の全面的な廃絶に向け大きな前進をもたらすものです。条約の前文にもあるように、その前進のためにこれまで、多くの国の政府、国連、国際赤十字・赤新月運動、その他の国際的な及び地域的な組織、非政府組織、宗教指導者、議会の議員、学者、そして何よりも自ら核兵器による戦争被害を体験した被爆者により、多大な努力が払われてきました。その事実は歴史に深く刻まれ、新たに経済界なども加わって進もうとするこれからの歩みに、堅固な礎を提供するものです。

残念ながら核兵器を保有する国の政府はいずれも、核兵器禁止条約に背を向けたままです。自らは核兵器を持たず他国の核兵器に依存する政策をとる国々も、同条約を拒否しています。そればかりか、中距離核戦力(INF)全廃条約の失効など核軍縮のための国際ルールが壊されています。より「使いやすい」 核兵器の開発と配備が公然とすすめられ、新たな核軍備競争が始まっています。世界は今、危機的状況にあります。

しかし、核兵器の非人道性と危険性について市民が声をあげれば、政府はその声を無視し続けることはできません。日本では、核兵器禁止条約への参加に7割以上の人びとが賛成しています。米国の核兵器を配備する4カ国(ベルギー、ドイツ、イタリア、オランダ)でも、62-70%市民が核兵器禁止条約への署名を求めています。北大西洋条約機構(NATO)加盟国であるベルギーでは、新政権が核兵器禁止条約を肯定的に評価する政策を発表し、核兵器禁止条約が多国間核軍縮にいかなる新たな誘引を与えうるかについて調査する動きが出ています。核兵器禁止条約は、直面する危機的状況を乗り越える希望の道筋を指し示しています。

日本政府は、核兵器の「非人道性」と厳しい「安全保障環境」を考慮する「我が国の基本的立場」に合致せず、「核兵器国と非核兵器国との間の対立を一層助長し亀裂を深めるものである」との理由から、 核兵器禁止条約の交渉開始に「反対」しました。そして、「核兵器禁止条約が掲げる核兵器廃絶という目標は共有する」が、同条約の考え方が、「現実的」かつ「実践的」な核軍縮のための措置を「着実に」積み上げる「我が国の立場とは異なる」との理由から、同条約に「署名する考えはない」としています。ところが、核兵器の廃絶に向けた現実的で着実な一歩であるはずの核兵器の役割を限定する議論には反対しています。そして、日本の安全保障には米国の核抑止力が必要不可欠であるという立場を、全く変えようとしていません。核兵器の使用を前提とする抑止に依存するこのような姿勢は、「核兵器の非人道性を知る」唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界に向けた国際社会の取り組みを「リード」する「使命」を有するとする日本政府の「確固たる方針」と両立するものとは、到底考えられません。

私たちは日本政府に対し、核兵器禁止条約に関して、改めて以下のことを求めます。

●唯一の戦争被爆国としての使命と責任を果たすために、これまでの政策を転換し、核兵器禁止条約に早期に署名・批准すること。

●法的には何ら障害のない核兵器禁止条約への署名・批准をめざし、国会での議論を促すこと。

●来る核不拡散条約(NPT)再検討会議において、核兵器禁止条約が核軍縮・不拡散に果たす役割を政府として認め、発効要件を満たしたこの機運を同会議の成功に生かすこと。

●日本が批准する前に核兵器禁止条約が発効し締約国会議が開かれた場合は、日本はオブザーバーとして参加し、核軍縮の前進のために貢献すること。

被爆体験や戦争体験の風化が、歴史を忘れ、過ちをくり返すことにつながってはなりません。これらの体験は、未来に向けて「残す」べきものです。改めて訴えます。核兵器が人々に何をもたらしたかを思い起こし、核兵器が平和をもたらすという謬論とは決別しましょう。そして問いかけます。安全保障の議論において何を「変える」必要があるのでしょうか。COVID-19の感染爆発(パンデミック)により人類共生の道に暗雲が立ち込める中、時代はそれを考えることを求めています。長年にわたる運動に若い声と発想が「加わる」ことで、新たな力が生まれます。核兵器廃絶と平和のための行動を、世界のすべての国々と人々に呼びかけます。

2020年10月25日

核兵器廃絶日本 NGO 連絡会
共同世話人
大久保賢一  (日本反核法律家協会事務局長)
川崎哲  (ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員)
田中煕巳  (日本原水爆被害者団体協議会代表委員)
朝長万左男  (核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員長)
森瀧春子  (核兵器廃絶をめざすヒロシマの会共同代表)

「被爆75年のヒロシマ 祈りとメッセージ」核兵器廃絶への行動を呼びかけます

2081770208

2020年8月6日、広島は被爆75年を迎えました。これに先立つ8月5日、核兵器廃絶日本NGO連絡会は「被爆75年にあたり、核兵器廃絶への行動を呼びかけます」と題する声明を発表しました(こちら:日本語および英語)。声明は、同日広島市内で開催された討論会「被爆75年 核兵器廃絶へ日本はいま何をすべきか」で与野党の国会議員や日本政府に対して示されました。同夜、NGO連絡会の共同世話人である、田中煕巳・日本原水爆被害者団体協議会代表委員と、川崎哲・NGOピースボート共同代表が、被爆75年にあたっての思いと、この声明に盛り込まれた国内外への呼びかけを、広島の地からメッセージとして発信しました。以下からご覧いただけます。

田中煕巳(日本被団協代表委員) :


英語字幕版はこちら

 

川崎哲(ピースボート共同代表/核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員):

 

KAWASAKI Akira(English)Peace Boat Executive Committee member, ICAN International Steering Group member:


これらの動画は、ANT-Hiroshimaとピースボートが協力して制作したもので、「被爆75年のヒロシマ 祈りとメッセージ」と題して発信されています。ANT-HiroshimaのYouTubeアカウントでは、被爆75年にあたっての被爆者のメッセージが、以下のように発信されています。