2022年NPT再検討会議に向けた要請5項目 アイコンが完成!

核兵器廃絶日本NGO連絡会は、昨年12月20日、核兵器廃絶に向けた5項目の要請書を外務省に提出しました(要請書はこちら)。この要請は、延期されている核不拡散条約(NPT)再検討会議に寄せて行われたものです。

このたび、この要請5項目を視覚的に表現した「アイコン」を作成しました!

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核兵器禁止条約発効1周年 採点!〜日本の核政策 イノベーションは起こせるか〜

核兵器廃絶日本NGO連絡会は「核兵器禁止条約発効1周年 採点!〜日本の核政策 イノベーションは起こせるか〜」を下記の通り開催します。

開催趣旨
この度、核兵器廃絶日本NGO連絡会は、当初2022年1月4日より開催予定であった核不拡散条約(NPT)再検討会議にあたって、核兵器廃絶に向けた外務省への要請書を提出しました(要請書はこちら)。これをもとに、今回のイベントでは、ユース世代を含めた市民社会の視点から日本政府による核軍縮への取り組みの現状を採点方式で評価し、核兵器廃絶に向けて、そこにどのようなイノベーションを起こせるかについて考えます。そして、3月に開催予定の核兵器禁止条約第1回締約国会議、延期されたNPT再検討会議に向かって、核軍縮の流れを後押しします。

日時
2022年1月22日(土)14:00-16:00

開催方式
YouTubeでライブ配信を行います(完全オンライン方式)。
一般公開、無料。視聴はこちら。

※当日時間になりましたら、上記にアクセスして、ご視聴ください。
※取材等のお問い合わせは、nuclear.abolition.japan (a) gmail.com 宛にお願いします。

プログラム(全体120分)

第1部:日本の核政策の評価
・開会あいさつ(2分):遠藤あかりさん(司会)
・核兵器禁止条約発効1周年を迎えて(5分):和田征子さん(日本原水爆被害者団体協議会事務局次長/核兵器廃絶日本NGO連絡会幹事)
・外務省への要請書について(15分):河合公明さん(核兵器廃絶日本NGO連絡会幹事)
・勝手に採点!日本の核政策(60分):パネリストによるディスカッション
・広島からのビデオメッセージ(3分)

第2部:核兵器禁止条約締約国会議に向けて
・締約国会議に向けて(20分):アリシア・サンダース=ザクレさん(ICAN政策調査コーディネーター)、フロリアン・エブレンカンプさん(ICANドイツ理事)、川崎哲さん(ピースボート共同代表/核兵器廃絶日本NGO連絡会共同代表)
・締約国会議に向けた日本の市民社会の取り組み(10分):高橋悠太さん(KNOW NUKES TOKYO共同代表/核兵器廃絶日本NGO連絡会幹事、慶應義塾大学3年)
・閉会あいさつ(3分):田中煕巳さん(核兵器廃絶日本NGO連絡会共同代表)

パネリスト
・小溝泰義さん(元・在ウィーン国際機関日本政府代表部大使)
・中村桂子さん(長崎大学核兵器廃絶研究センター准教授)
・小倉康久さん(明治大学法学部講師)
・中村楓さん・福永楓さん(長崎ユース)
・岡島由奈さん(広島ユース)

主催
主催:核兵器廃絶日本NGO連絡会
協力:KNOW NUKES TOKYO

企画委員
浅野英男(神戸大学大学院博士課程)、遠藤あかり(立命館大学大学院修士課程)、松村真澄(ピースボート)

お問い合わせ
核兵器廃絶日本NGO連絡会(nuclear.abolition.japan (a) gmail.com)

NPT再検討会議と核兵器禁止条約発効1周年に向けて、NGOがさまざまな活動を行います

2022年1月4~28日、ニューヨーク国連本部にて核不拡散条約(NPT)再検討会議が開催されます(※)。新型コロナウイルスの影響で、会議へのNGOの参加はオンラインに限られます。それでも世界の多くのNGOは活発に活動を展開します。日本からも多くのNGOが参加します。【追記本記事を12月28日に最初に投稿した後、NPT再検討会議の開会が延期されるとの見通しが報道され、12月30日、同会議の延期が正式に決定されました。2022年1月にはNPT再検討会議はいかなる形でも開催されないこととなりました。それに伴い、以下の諸行事は変更になる可能性があります。

また、同会議期間中の1月22日には核兵器禁止条約が発効して1周年を迎えます。3月22~24日には同条約の第1回締約国会議が開催され、日本がこれにオブザーバー参加するかどうかが注目されます。

この時期にNPT再検討会議や核兵器禁止条約に関して日本のNGOが準備している主な活動を以下の通りご紹介します。随時情報を更新します。

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「核不拡散条約(NPT)再検討会議にあたっての外務省とNGO・市民社会との意見交換会」レポート

2022年1月4日より開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議を前に、核兵器廃絶日本NGO連絡会は、12月20日、外務省との意見交換会をもち、その後記者会見を行いました。午後4時から1時間にわたり行われた意見交換会には、外務省から上杉謙太郎外務大臣政務官、石井良実軍備管理軍縮課長、市民社会から15団体19名が参加しました(参加者リストはこちら)。以下、概要をレポートします。【文責:河合公明(核兵器廃絶日本NGO連絡会幹事)】

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「核不拡散条約(NPT)再検討会議にあたっての外務省とNGO・市民との意見交換会」 終了直後記者会見のご案内

2022年1月 4日より開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議を前に、12月20日、外務省とNGO・市民との意見交換会が開催されます。意見交換会の終了後、NGO側から提出した要請書の内容や意見交換会の概要と受け止めについて、NGO連絡会の共同代表らが質問に応じます。

意見交換会には、NGO側から15団体19名が参加する予定です(参加者リストはこちら)。外務省側からは上杉謙太郎外務大臣政務官等が出席します。

核兵器廃絶日本NGO連絡会は、9月27日に「核軍縮政策に関する外務省とNGO・市民との意見交換会」を開催しました。そこでの議論も踏まえ、今回、NPT再検討会議において日本政府が目指すべき成果を5項目にまとめ、「核兵器のない世界」に向けた行動を起こすよう要請します(要請書はこちら)。

終了直後記者会見
【日時】12月20日(月)17:15前後から30分程度
【場所】外務省正門前
【形式】ぶら下がり記者会見
【お問合せ】核兵器廃絶日本NGO連絡会
         nuclear.abolition.japan[@]gmail.com 

意見交換会の取材について
【日時】12月20日(月)16:00開会
【場所・形式】外務省内会議室にて対面形式
【取材】この意見交換会の外務省における担当課は軍備管理軍縮課です。意見交換会の公開部分の取材を希望されるメディアは、同課までお問い合わせください。


「核軍縮政策に関する外務省とNGO・市民との意見交換会」終了直後・オンライン記者会見のご案内

10月の国連総会第1委員会を前に核軍縮政策をめぐり、外務省とNGO・市民との意見交換会がオンラインで開催されます。意見交換会の終了後、議論の受け止めについて、NGO側代表者が以下の通りオンライン記者会見にてお話しします。

意見交換会には、NGO側から20団体21名(及び事務局)が参加する予定です。外務省側からは、海部篤軍縮不拡散・科学部長、石井良実軍備管理軍縮課長が参加し、政府の基本的な方針の説明の後、事前にNGO側が提出した質問書に対し回答がある予定です(取材可能)。その後、意見交換が行われます(非公開)。NGO側から提出した質問書はこちらからご覧になれます。

核兵器廃絶日本NGO連絡会は、8月5日に広島で与野党の国会議員による討論会「核兵器禁止条約締約国会議とNPT再検討会議に向けて」を開催しました。そこでの議論も踏まえ、1) 核兵器禁止条約締約国会議への日本のオブザーバー参加、2) 米国の核態勢見直し(NPR)と日本の政策、3) NPT再検討会議に関する日本の政策、という3点に焦点を絞り、外務省の政策担当者と議論を深めたいと考えています。

オンライン記者会見
【日時】9月27日(月)17:30~18:30
【発言】足立修一(核兵器廃絶をめざすヒロシマの会共同代表)
    大久保賢一(日本反核法律家協会会長)
    川崎哲(ピースボート共同代表、核兵器廃絶国際キャンペーン
       (ICAN)国際運営委員)
    田中煕巳(日本原水爆被害者団体協議会代表委員)
    朝長万左男(核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員長)
    和田征子(日本原水爆被害者団体協議会事務局次長)
【申込】こちらからお申し込みください。
    登録後、記者会見参加に関する情報の確認メールが届きます。
【お問合せ】核兵器廃絶日本NGO連絡会
    Email: nuclear.abolition.japan[@]gmail.com (担当:松村 080 1379 2983)

意見交換会の取材について
【日時】9月27日(月)16:00開会
【形式】Zoomによるオンライン形式
【取材】意見交換会の公開部分の取材を希望されるメディアは、核兵器廃絶日本NGO
    連絡会 nuclear.abolition.japan[@]gmail.com (担当:松村 080 1379 2983)ま
    でお申し込みをお願いします。

    

【2/12】核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策――国会議員オンライン討論会

1月22日の核兵器禁止条約発効を受け、唯一の戦争被爆国である日本の姿勢に注目が集まっています。現在、日本政府はこの条約を批准する考えはないとしています。では、どのようにすれば批准できるのか、批准しないのであれば、どのようにして核軍縮を進めるのか。こうしたことが問われます。

今年8月には核不拡散条約(NPT)再検討会議が、年末または来年始には核兵器禁止条約の第1回締約国会議が開かれます。それらを見据え、核兵器廃絶日本NGO連絡会は各党の国会議員の皆さまをお招きし、下記のとおりオンライン討論会を行いました。

核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会

■■日時■■
2021年2月12日(金) 17:30~18:30

■■形式■■
オンライン YouTubeで一般公開配信されました。アーカイブ映像が以下よりご覧になれます。

■■参加者■■
国会議員
自民党 寺田稔 衆議院議員、党被爆者救済と核兵器廃絶推進議員連盟代表世話人
公明党 浜田昌良 参議院議員、党核廃絶推進委員会座長
立憲民主党 岡田克也 衆議院議員、核兵器のない世界を目指す議員連盟会長
日本維新の会 幹事長代理 足立康史 衆議院議員
日本共産党 委員長 志位和夫 衆議院議員
国民民主党 代表 玉木雄一郎 衆議院議員
社民党 党首 福島瑞穂 参議院議員
れいわ新選組 舩後靖彦 参議院議員(メッセージ)

コメント
田中煕巳 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員
目加田説子 中央大学教授

司会 川崎哲 核兵器廃絶日本NGO連絡会共同世話人、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員

■■プログラム■■
1.開会と趣旨説明
2.各党から冒頭発言
3.被爆者、専門家によるコメント
4.各党からさらに発言
5.まとめと閉会

※本討論会は、2020 年 8 月 5 日に開催された討論会「被爆 75 年 核兵器廃絶へ日本はいま何をすべきか」を引き継ぐものです。
※この討論会に先立ち、核兵器廃絶日本NGO連絡会は提言書「核兵器禁止条約が発効!日本は条約発効に向けて、核依存からの脱却を」を作成し、各党の出席議員に送付しました。

主催
核兵器廃絶日本 NGO 連絡会
連絡先
nuclear.abolition.japan (a) gmail.com

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「核不拡散条約50周年を記念する共同コミュニケ」とその解説

2020年4月25日から5月22日までニューヨークの国連本部で開催予定であった2020年NPT再検討会議は、新コロナウイルスの影響により延期が決定されました。本年はNPT発効50周年ということもあり、5月19日に17カ国が共同して「核不拡散条約50周年を記念する共同コミュニケ」を発表しました。その内容は、NPTの50年を回顧し、今後のNPTの方向性を示すものとなっています。

一方、2020年3月10日には、NPTの核兵器国であるアメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国は共同して「核不拡散条約50周年記念」と題する共同声明を発表しました。その内容は、核兵器国のNPTさらには核軍縮に対する考えを端的に示すものとなっています。

そこで、ここに共同コミュニケの仮訳を作成し、核兵器国の共同声明と比較しながらコメントしていきたいと思います。

まず、共同コミュニケは、マレーシアのリーダシップのもとアルジェリア、オーストリア、ブラジル、チリ、コスタリカ、エクアドル、エジプト、インドネシア、アイルランド、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、ナイジェリア、フィリピン、南アフリカ、タイにより作成されたものです。この17カ国はすべて、2017年7月7日の核兵器禁止条約の採択に賛成した国です。また、エジプトとモロッコを除く15カ国は核兵器禁止条約に署名しており、オーストリア、コスタリカ、エクアドル、メキシコ、ニュージーランド、南アフリアカ、タイの7カ国は、すでに批准を済ませています。なお、ニュージーランドは、この17カ国を「卓越した核軍縮支持者(prominent nuclear disarmament supporters)」と呼んでいます。次のNPT再検討会議では、この17カ国の動向に注目していく必要があると思います。

NPTの50年について共同コミュニケは、「NPTの歴史には課題がなかったわけではなく、今日再び困難な課題に直面している」として、NPTの過去そして現在に課題が存在していることを指摘します。現在の課題については具体的な言及は行っていませんが、アメリカのINFからの離脱、新STARTの失効、朝鮮民主主義人民共和国の核・ミサイル実験、イランの核開発疑惑などが含まれていると思われます。しかし、その一方で、NPTがこれまで果たしてきた役割や機能を、次のように高く評価しています。

「発効から50年が経過した現在も、NPTは国際の平和と安全に貢献する貴重な文書である。NPTは、地球規模の核軍縮及び核不拡散体制の礎石として、核兵器がもたらす人類の生存を脅かす脅威を取り除くために、核兵器の完全な撤廃に向けた地球規模の核軍縮の基礎を提供するとともに、核兵器がもたらす脅威及びその拡散を削減する国際的な努力の支えとなってきた。」

このように、これまでのNPTの役割や機能を高く評価する点は、核兵器国の共同声明も同様な立場に立っているといえます。

次に、今後のNPTについて共同コミュニケは、新たな提案を行うのではなく、NPTの条約義務とNPTの枠組みにおける合意を確認し、その履行を締約国に求めるという姿勢をとっていいます。まず、核兵器禁止条約の採択につながった「核兵器の非人道性」について、「2010年NPT再検討会議の最終文書に反映されているように、すべての締約国が核兵器のいかなる使用も壊滅的な人道上の結末をもたらすことに懸念を表明したことを想起する」として、核兵器国も「核兵器の非人道性」に合意したことを確認します。しかし、核兵器国の共同宣言は、このことに言及していません。

また、「2000年NPT再検討会議で核兵器国は、核軍縮に至る自国の核軍備の完全撤廃の達成を明確に約束し、この点に関する進展を加速させることを約束した」ことも確認しました。このように核兵器国が核兵器廃絶を「明確に約束」したことは、NPTに歴史において重要な合意であり、それをこの機会に確認することは、非常に意味のあることになります。

というのも、共同コミュニケに先立ち発表された核兵器国の共同声明は「我々は、すべての人にとって損なわれることのない安全保障を伴う核兵器のない世界という究極の目標を支持します」と述べており、核兵器廃絶がNPT再検討会議で合意された「明確な約束」から「究極の目標」に後退しているように思われるからです。

さらに、2020年はNPT発効50周年であると同時に、無期限延長25周年であることから、「条約の無期限延長は、いかなる意味においても核兵器の無期限の保持を正当化するものとして解釈され得ないことも強調されるべきである」とも指摘しました。

共同コミュニケが条約義務の履行を超える提案を行っているのは、「NPTの50年は、この条約の普遍化の重要性を想起させる。NPTに加盟していないすべての国は、これ以上の遅延又は条件を付けることなしに、非核兵器国として条約に加盟すべきである」と述べる部分です。NPTの枠外には、核兵器を保有しているインド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮があり、これらの国にはNPTの条約義務は及ばないからです。

最後に、共同コミュニケは、次のように締めくくられています。

「今こそ締約国は、言葉を明確かつ合意された基準及び期限に裏付けられた具体的な行動に移す時である。こうした努力によってのみ、私たちがいま記念するNPTの過去50年の重要な成果を改善し、NPTの次の50年の成功を展望することができるのである。」

このように共同コミュニケは、NPTの条約義務とNPTの枠組における合意の履行を迫る内容となっています。国際法の重要な基本原則に、pacta sunt servanda(合意は拘束する)というものがあります。NPTの50年の軍縮努力の結晶である数々の合意の履行を迫ることは、核兵器国に対して説得力があり、核兵器廃絶という目標の達成に非常に効果的な方法であると思われます。

(明治大学 小倉康久)

 

核不拡散条約50周年を記念する共同コミュニケ(仮訳)

アルジェリア、オーストリア、ブラジル、チリ、コスタリカ、エクアドル、エジプト、インドネシア、アイルランド、マレーシア、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、ナイジェリア、フィリピン、南アフリカ及びタイは、核兵器不拡散条約(NPT)発効50周年を祝するものである。緊張と不信が高まった時代にNPTが開始された事実は、今日のように国際安全保障状況が厳しい環境において、国際協力の価値と多国間外交の成功を示すものである。

発効から50年が経過した現在も、NPTは国際の平和と安全に貢献する貴重な文書である。 それは、地球規模の核軍縮と核不拡散体制の礎石として、核兵器による脅威とその拡散を削減する国際的な努力を支えるとともに、人類から核兵器がもたらす実存的脅威を取り除くべく、核兵器の完全な撤廃に向けた地球規模の核軍縮の基礎を提供してきた。

核兵器による人類への継続的な脅威に対する深い懸念とその壊滅的な人道上の影響の可能性もまた、重要で具体的な前進の緊急の必要性を強調している。これに関して、私たちは、2010年のNPT再検討会議の最終文書に反映されているように、核兵器のいかなる使用からも生じる壊滅的な人道上の結末についてすべての締約国が表明した懸念を想起する。

NPTは、核不拡散が締約国の核エネルギーの平和的利用への権利とアクセスを妨げないようにしつつ、核エネルギーの平和的利用の多様化を促進する上で極めて重要な役割を果たしてきた。この点で、国際原子力機関(IAEA)は、NPTの履行に向け、効果的な役割を成功裏に果たしてきた。

NPTの50周年は、NPTの普遍化の重要性を思い起こさせる。条約に参加していないすべての国は、さらなる遅延や条件なしに、非核兵器国として条約に参加すべきである。これは、等しくそして相互に補強し合う条約の3つの柱を完全に実施する私たちの集団的な努力を倍加する機会であり、この3つの柱の完全な実施は、条約の目的を実現するために不可欠である。過去の検討会議において締約国は、条約の義務を履行するために特別の約束を行った。 今日に至るまでNPTで達成された成果は、この目的に向けた協調的で国際的な努力の集大成である。

NPT履行の成功は締約国の手にかかっている。非核兵器国は、核兵器国による核軍備の廃棄と引き換えに核兵器を開発しないことを約束した。核軍縮の前進は、核不拡散および核エネルギーの平和的利用よりも遅れている。 NPTの枠組みの中で義務と約束を果たすためには、具体的で透明性があり、検証可能で不可逆的な核軍縮措置を実施することが緊要である。 私たちは、NPTの信頼性、実行可能性及び有効性を擁護し、維持しなければならず、そしてNPTを保護する唯一の方法はNPTを履行することである。

過去50年間で核軍縮に関するいくつかの前進が達成されたが、それは十分からはほど遠く、核軍縮の義務はまだ果たされていない。現在進められている近代化とアップグレードの計画は、これまで達成された前進を逆転させる危険にさらしている。同時に、多国間核軍縮及び軍備管理制度の侵食が深刻に懸念されており、既存の合意は終了しつつあり、他の合意は危険にさらされている。現今の地球規模の安全保障環境と課題は、緊急の前進を必要としている。

2000年のNPT再検討会議で核兵器国は、核軍縮につながる自国核軍備の完全廃棄を達成することを明確に約束し、この点での前進を加速させることを約束した。その後2010年の行動計画は、NPTの第6条の履行を進めるべく、13の実際的なステップを含む1995年と2000年の決定を再確認した。核兵器国は、自らの特別な責任を念頭に、核軍縮に至るステップの前進を加速させることを約束した。私たちは核兵器国に対し、NPTにおける義務の履行を加速させるために、それらの既存の約束を履行し、その上にさらなる構築をすることを要請する。

NPT発効50周年は、その無期限延長25周年と一致している。 NPTの無期限延長は、条約の再検討プロセスを強化する決定、核軍縮と核不拡散の原則と目的を特定する決定、核兵器及び他の大量破壊兵器のない中東地帯の確立に関する決議を含む、決定のパッケージの一部であることを思い起こすことが重要である。中東決議を含むこれらの決定はNPTの無期限の延長と不可分であり、すべての締約国が尊重する必要がある。

条約の無期限延長は、いかなる意味においても核兵器の無期限の保持を正当化するものとして解釈され得ないことも強調されるべきである。

世界のすべての地域における非核兵器地帯(NWFZ)の設立は、核兵器の完全廃棄に至る間、地球規模の軍縮と核不拡散を強化しNPTの目的の実現に向けた前向きなステップであり、重要な暫定措置である。

この重要な機会に私たちは、これまでのNPT再検討会議で合意された約束を厳粛に再確認する。次の再検討会議ではその上にさらなる構築がなされるべきである。私たちは他の締約国にも同様のことを求める。NPTの歴史には課題がなかったわけではなく、今日それは再び困難な課題に直面している。しかし、これらのさまざまな障害に対する認識が、私たちの歩みを妨げる理由となるべきではない。そうではなく、NPTの文脈において、礼節と外交による、より開かれた包摂的で透明性のある多国間対話を通じて、それらを克服するために協力する決意を強化する必要がある。国際の平和と安全は、核兵器のない世界というNPTの目標に向けた協力と具体的な前進を通じてのみ達成される。

来たるNPT再検討会議はCOVID-19の世界的大流行による不運な状況により延期されたが、この会議は、締約国が条約の現状及びNPTの3つの柱の履行並びにその枠組みにおける過去の義務と約束について包括的な再検討と評価を行うための好機を提供する。再検討会議には、将来行われるべきさらなる具体的な前進のための追加の領域と手段を特定する責任がある。私たちは、この点に関して他の締約国と協力することに期待を寄せている。軍縮の約束が履行されるなら、そのことにより、持続可能な開発に、そしてまさに公衆衛生や地球的緊急諸事態に対処するための国際協力と準備とに割り当てられるリソースが増えることは疑いない。

締約国が、言葉を明確で合意された基準と時間軸に裏付けられた具体的な行動に移す時は今である。私たちが現在記念する過去50年の重要な成果を改善するこうした努力によってのみ、私たちはNPTの次の50年の成功に向かうことができる。

(仮訳:核兵器廃絶日本NGO連絡会(事務局) 河合公明)