第10回核不拡散条約再検討会議の「失敗」と課題

 第10回核不拡散条約(NPT)再検討会議は、実質事項を含む最終文書の採択が期待されていたが、実質事項のコンセンサス採択の「失敗」という結果で、2022年8月26日に閉幕した。NPTの再検討会議は「前文の目的の実現及びこの条約の規定の遵守を確保するようにこの条約の運用を検討するため」(条約8条3項)条約発効後5年ごとに開催され、締約国の具体的行動についての合意を示す実質事項のコンセンサス採択が重視されてきた。もっとも全ての会議で実質事項が採択されたわけではなく、前回(2015年)の会議でも実質事項につきコンセンサスは成立しなかったから、2015年の第9回と2022年の第10回、2回続けてNPT再検討会議は「失敗」したことになる。

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