「核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会」レポート

2月12日(金)の17時30分から、核兵器廃絶日本NGO連絡会の主催により、「核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会」がオンラインで開催されました。今回の討論会は、昨年8 月 5 日に広島で開催された討論会「被爆 75 年 核兵器廃絶へ日本はいま何をすべきか」を引き継ぐもので、与野党8の政党の代表者が参加しました。1時間強にわたる討論の模様は、オンラインのライブで一般公開され、2,000近くのアクセスがありました。アーカイブ動画は、以下のリンクでご覧になれます。

以下、討論会の概要をレポートします。なお、文責は核兵器廃絶日本NGO連絡会にあります。

1月22日の核兵器禁止条約発効を受け、唯一の戦争被爆国である日本の姿勢に注目が集まっています。現在、日本政府はこの条約を批准する考えはないとしています。では、どのようにすれば批准できるのか、批准しないのであれば、どのようにして核軍縮を進めるのか。こうしたことが問われます。

この討論会に先立ち、核兵器廃絶日本NGO連絡会は「核兵器禁止条約が発効! 日本は条約批准に向けて、核依存からの脱却を」を作成し、各党の出席議員に送付しました。そこでは、核兵器禁止条約に対する日本の役割と当面の核軍縮政策、日本が核兵器禁止条約の締約国になるために必要な条件、アメリカの新政権の核政策と日本の安全保障政策、北東アジア非核兵器地帯構想、8月の核不拡散条約(NPT)再検討会議の課題、核兵器禁止条約と日本のオブザーバー参加といった論点が提示されています。核兵器廃絶日本NGO連絡会の共同世話人である川崎哲(ピースボート共同代表/核兵器廃絶国際キャンペーン国際運営委員)の司会で行われた討論会では、こうした論点をめぐって各党から活発な意見が出されました。

自民党 寺田稔(衆議院議員)自民党「被爆者救済と核兵器廃絶推進議員連盟」代表世話人

核兵器禁止条約が1月22日に発効したが、日本政府は参加していないという現実がある。これには、核保有国と核非保有国の対立の構図、我が国の安全保障上の立場といった様々なことが指摘されている。未来志向で考えると、我が国は重要な橋渡し役を務めるべきだ。その重要な機会が8月のNPT再検討会議である。核保有国も参加するこの場で、核凍結、核削減、最終的に核廃棄に向けて、核保有国に対し強力に核軍縮を促すべきだ。

もう一つの問題は、日米安保体制の下での「核の傘」の議論である。しかし核兵器は人道上も使えない兵器だ。核兵器禁止条約、国際人道法、国際人権法の違法の指摘がある。それ以外にも、日進月歩の科学技術の進展もある。いわゆる衛星コンステレーション防衛については、すでに防衛省は研究開発に入っている。核攻撃、極超音速兵器を防ぐ手立てを非核手段で構築することは決して夢物語ではない。これまでそうした手段がなく核抑止論に依らざるを得なかったが、ようやくそこから脱却できる日も遠くないと確信する。ABL(エアボーン・レーザー)という新たなシステム、イージス・アショアをさらにバージョンアップした防衛システムで守る。日米安保を基軸としながら、通常兵器の範疇で「核の傘」からの脱却は可能だ。

そうしたタイミングも含めて、日本は核兵器禁止条約の締約国会議にオブザーバー参加をめざすべきだ。唯一の戦争被爆国として、多くの被爆者の強い思いを発信する場だ。8月のNPT、今年末か来年初めにウィーンで予定される核兵器禁止条約の締約国会議に向けて、我が国は強力に平和の発信をすべきだ。

公明党 浜田昌良(参議院議員)公明党「核廃絶推進委員会」座長

核兵器禁止条約に対しては、当面は締約国会議へのオブザーバー参加をするべきであり、中長期的には日本が署名、批准できる環境を作り出していくべきであると考える。

核兵器禁止条約は、実験、生産、保有、使用だけではなく、使用の威嚇、非保有国によるこれらの行為の勧誘などを禁止している。これは核抑止をいかなる場合も否定するものだ。ここに日本が署名、批准できない大きな理由があると考える。核ミサイルをすでに数多く保有する北朝鮮など、厳しい安全保障環境から日本国民の生命、財産を守るためには、現状では米国の核抑止に頼らざるを得ない側面があり、日本政府の対応には一定の合理性があるとも言える。

しかし核抑止に関しては、「賢人会議」の議長レポートで、「核抑止が特定の環境における安定性を向上させる可能性はあるとしても、…世界の安全保障にとって危険な基盤であり、…全ての国はより良い長期的な解決策を模索すべき」だとしている。2年前のこの議長レポートを、今回のNPT再検討会議にインプットし、核兵器禁止条約の発効を機に、核抑止に代わる安全保障のより安全な基盤の構築など、「困難な課題」について議論を深めるべきだ。その議論をリードすることによって、広がってしまった核兵器国と非核兵器国の溝を埋めていくことに真の橋渡しとしての我が国の役割がある。このような困難な課題についての共通理解の醸成には、一定の年月がかかることが予想される。その期間に、日本自身が署名、批准できる環境を作る必要がある。具体的には、アメリカをはじめとする国際社会との連携による、北朝鮮の非核化、北東アジア非核兵器地帯が考えられる。日米安保条約を堅持しつつも、核兵器のない安全保障基盤を模索していく契機に、核兵器禁止条約の発効を生かしていくべきだ。

立憲民主党 岡田克也(衆議院議員)「核兵器のない世界を目指す議員連盟」会長

生物兵器、化学兵器がすでに条約で禁止されていることを考えると、本来、非人道的な核兵器には禁止する合理性がある。しかし残念ながら、北朝鮮、中国、ロシアという核保有国があり、日本自身の安全のためにアメリカの核の抑止に頼らざるを得ない現実もある。したがって核兵器禁止条約に参加できない。拡大抑止があっても参加できるのではないかという議論もあるが、援助、奨励、勧誘を含めて禁止されているので、拡大核抑止を前提とするならば条約には加入できない。

ではどうすれば良いのか。まずオブザーバー参加は、当然参加すべきだ。日本政府は消極的だが、中満国連事務次長も参加を求めている。参加により見えてくるものがあるはずだ。日本として果たせる役割もある。

NPTも非常に重要になる。まず日本政府が核軍縮をどう考えるかが根本だ。残念ながら、今までの日本は、アメリカに対して拡大核抑止を強化してくれと言っている。核の役割を減らすことを考えたオバマ政権と逆の方向だった。しかしアメリカもトランプ政権からバイデン政権に変わった。核の役割を減らすベクトルに変化した。この好機をとらえて、日本とアメリカが協力して核軍縮を強力に進める状況を作りだすべきだ。そのことによって、核を増やす中国と北朝鮮を巻き込んで、世界全体で核軍縮を作り出す。日米で協力して旗振り役となることが大事だ。それにより核軍縮が進めば、核兵器禁止条約と核不拡散条約という2つが1つの道になっていくと考える。

日本維新の会 足立康史(衆議院議員)幹事長代理

実質的な議論をするために、二つ申し上げたい。締約国会議へのオブザーバー参加について、本質的な議論のために参加するのであれば賛成である。ただ、お茶を濁すために参加するのであれば反対である。自民党として政府与党として、どこまでオブザーバー参加にどこまでコミットするのかを明確にしてほしい。

岡田議員は野党の立場にあるが、拡大核抑止に正面から向き合っていることに敬意を表したい。野党の中には、拡大抑止を否定する発言が見受けられる。日本が米国の「核の傘」の下にある現実を野党もしっかりと認めていくべきだ。だから核兵器禁止条約に署名、批准ができなかった。ここが議論のスタート地点であったことを認めてほしい。そこから本質的な議論をしたい。

もうひとつは、毎回申し上げているように、このような議論を行う自由討論の場を国会に設ける必要があるということだ。今の外務委員会や常任委員会は、政府に対して質問する場となっている。野党が野党に質問する、あるいは政府与党が野党に質問する、そういうことができる自由討論の場が必要だ。この点について、各党のコメントをいただきたい。維新は、本音の議論をすることで核兵器の問題について日本は前に進むことができると考えている。

日本共産党 志位和夫(衆議院議員)委員長 

心から核兵器禁止条約の発効を歓迎する。日本は速やかに、署名、批准すべきである。いくつかの論点のうち、まず核抑止について。核兵器禁止条約が米国の核抑止力の正当性を損なうというのが日本政府の言い分だ。しかし、いざという時には核兵器を使うことを前提とするのが核抑止だ。核兵器の非人道性を身をもって体験した被爆国である日本政府が、このような立場をとることが許されるのかという問題がある。

日本政府が核抑止力に依存する理由として、日本を取り巻く安全保障環境をあげている。北朝鮮を止めることは当然だ。しかし北朝鮮が核開発を進める論理も、同じ核抑止の論理である。同じ論理に立っていては、相手に核放棄を言っても迫力を欠く。核兵器禁止条約に参加し、自ら放棄するから北朝鮮も廃棄せよと迫るのがもっとも強い論理ではないか。

もう一点、日米安保条約と核兵器禁止条約の関係について。日本共産党は、国民の多数の合意で日米安保条約を廃棄することを大方針とするが、日米安保条約の下でも核兵器禁止条約に参加は可能だ。安保条約には核兵器について書いていないからだ。核兵器の使用や威嚇を援助、奨励や勧誘しないとの義務に反しなければ、軍事同盟のもと核兵器禁止条約への参加は可能だ。ベルギー、スペイン、オーストラリアのような動きもある。

最後にNPTの問題。核保有国を含め世界のほとんど全ての国が参加する重要な会議だ。核保有国に核兵器の完全廃絶を約束させた2000年の最終文書。2010年の最終文書は核兵器禁止条約に連なった。核保有国にこれまでの誓約の誠実な履行とその上にさらに前進を求める。

国民民主党 玉木雄一郎(衆議院議員)代表

我が党は綱領に核廃絶を明記している。唯一の被爆国として、核なき世界というゴールは共有している。一方で、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境があり、日米同盟のもと核による安全保障が成り立っている現実も否定できない。どうやって核保有国と非保有国の橋渡しをしていくのか。そのための具体的な戦略や戦術の議論が必要だ。(核兵器禁止条約の交渉会議では)NATO諸国の参加がない中で、オランダのような事例もある。その意味で、オブザーバー参加は積極的にするべきではあるが、条件や規則が明確ではないことを懸念している。財政的に日本だけが負担しなければならないことになりかねない。発言が可能なのかという点もある。日本の存在感をどう確保できるのか。

具体的な橋渡しとしては、日本が主導した「賢人会議」のような現実的な解決策の議論の場を作ることや、8月のNPT再検討会議でのコミットメントを明確にすることが重要であると考える。日本を含む12カ国による「軍縮・不拡散イニシアティブ」(NPDI)でも具体的なイニシアティブを見せていくことも重要だ。絶対悪としての核と「核の傘」。なかなか両立し難いこの2つをどうつないでいくのかを真剣に現実的に考えていく。それが唯一できるのが日本である。そうした議論の場を作る。一番避けなければならないのは、保有国と非保有国の溝が広がり、コミュニケーションさえとれなくなることだ。

あわせて最新の様々な兵器や宇宙を含めた新しい軍事態勢もある。そうした総体的な中で、核の在り方がどう変わっていくのか、変えていくのかを、日本には提案していく役割がある。可能性と理想と限界を踏まえた現実的な解決策を示す段階に入ってきた。日本は、そのイニシアティブを見せていくことが大切だ。

社民党 福島瑞穂(参議院議員)党首

社民党は、核抑止論には立たない。昨年の平和式典で広島県知事は、核抑止論は虚構であると述べたことも印象深い。核抑止論は、広島・長崎を最後に核兵器を絶対に使わないことと矛盾する。リスクやコストも大きい。核抑止論に立たずに、核軍縮をどう進めるかを市民社会と考えたい。アメリカと同盟関係にあるニュージーランドなどは核兵器禁止条約に入っている。ニュージーランドは日本は安全保障環境が違うという意見もあるが、日米安保条約と核兵器禁止条約は矛盾するとは考えない。

クラスター弾禁止条約、地雷禁止条約に取り組んできた。包囲し、実際に違法化することで、使えなくしていく。メディアの報道にもあるように、昨年、国内16銀行が核兵器製造企業に投資しないことを表明した。核兵器禁止条約も大きく影響している。核兵器に投資しない。製造することを縮小させていく。このことを市民社会、大企業や銀行と進めていきたい。

オブザーバー参加はせめてすべきである。日本が参加することで世界に強いメッセージになる。日本の中でも様々な委員会や調査会で議論していきたい。被爆者にも参加してもらいたい。

トランプ政権からバイデン政権になり、オバマ政権の核軍縮を引き継いでいる。日本はバイデン政権とタッグを組んで、核軍縮に進むよう日本がNPTでも存在感を示すべきだ。社民党は、かつて土井ドクトリンとして北東アジアの安全保障構想を非核地帯構想を提案した。なかなか困難であるが、核の先制不使用を含めて核保有国に働きかけ、実現に努力したい。

れいわ新選組 舩後靖彦(参議院議員)※メッセージ

核兵器禁止条約のオリジナルメンバーに、唯一の戦争被爆国日本の名前がないことは非常に不名誉なことである。日本が米国の「核の傘」の下にあるという事実を受け入れながらも、超党派合意で核兵器禁止条約への批准を進め、国際社会において存在感を示すべきだ。これは政治的意思で決断すればできるはずだ。

また日本は、プルトニウムを大量に保有する潜在的な核保有国であることも事実であり、核燃料再処理施設は核不拡散の主張の説得力を持たせるためにも廃止しかない。

以上の国会議員の冒頭発言に対し、被爆者と専門家からは以下のコメントがありました。

田中煕巳 日本原水爆被害者団体協議会(被団協)代表委員

私は13歳の時に被爆したので、その被害をよく知っているつもりである。その立場から、核兵器は戦争に絶対に使ってはいけない兵器だと確信している。核抑止力や核兵器は安全保障上必要という議論もあったが、私は、核兵器を存在させること自体を認めてはいけないと考える。それを使って安全保障を図ることは、そもそも外交上間違っている。

被爆者は被爆してから75年。7年間は占領下で発言できず、大きな声を出せなかった。日本被団協を結成してから65年、一貫して核兵器は人道に反する違法な兵器で、直ちに捨てなければならないと言い続けてきた。その考えがまだまだ浸透していないことが、本当に残念だ。

私は少年時代、軍国少年だった。戦争の末期には、自分が死んで国を守ろうと決意していた。しかし守ろうとしても守れなかった。日本は負けた。その後、私たちの努力で復興してきた。だから守るべきものを何かを考えると、安全保障という言葉を抽象的に使うべきではない。本当に守るべきものは何なのか。それを考えるならば、どうしたら国民が安心した生活を送れるか、それをどう保障するかを考えるのが政治家だと思う。どうすれば核兵器を使わなくてすむのか、どうすれば早くなくせるかに絞って議論してほしい。

核兵器禁止条約ができた。唯一の戦争被爆国である日本は、条約に直ちに参加して、先頭に立って核兵器を使えないようにする。そのために全力を尽くすのが日本である。そのために政治は頑張ってほしい。

目加田説子 中央大学教授

2点強調したい。1997年に対人地雷禁止条約が成立した。政府と市民社会と国際機関が協働して成立したものだ。成立過程そのものが今後の軍縮の一つの範になることが期待されて、ノーベル平和賞を受賞した。それから10年近く経ってクラスター爆弾禁止条約が成立し、それからさらに10年近く経って核兵器禁止条約ができた。

この20数年で人道的軍縮という言葉が定着しつつある。これは伝統的な国家の安全保障を前面とした軍縮と異なって、人の命や福祉や環境を守ることを中心に据えた概念だ。人道的軍縮という言葉は抽象的に聞こえるかもしれないが、国などが掲げるESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))とも親和性の高いものだ。世界の価値観は変化しており、環境、人権やジェンダー等だけでなく、安全保障や軍縮の世界でも変わってきている。その変化している中で私たちは、日本が核兵器禁止条約に対する姿勢を改めて問い直す責任があるだろう。

もうひとつは、時代はある時突然変わるということだ。80年代の前半には、冷戦が終わることは多くの人が予想できなかった。座して時代の変化を待つのではなく、変化を呼び寄せる努力をすべきであり、その変化とチャンスが訪れたときに最大限生かせる準備をするべきだ。

日本は核保有国と非保有国の橋渡しを担うというが、具体的に何をするのか、世界に対して説明責任がある。世界は期待してそのことを待っている。今すぐ核兵器禁止条約に入れないのであれば、いつまでにどのような条件をクリアする必要があるのか、そのために、いつまでに何をするのか説明する必要がある。そういう時代に変化していることを指摘したい。

以上のコメントに続いて、国会議員からは以下の発言がありました。

自民党 寺田稔
本日は、被爆者救済議連、世界恒久平和推進議連の代表としての資格での参加である。責任与党の一員として、オブザーバー参加については、日本が有意義な橋渡しの役割を果たし、実質的な議論を進めていく手立てとして進めていくべきであると考える。原爆議連では意見は一致している。党内バランスでは半々かもしれない。こうした意見が多数になるよう努力したい。そこでクリアすべき「核の傘」論。責任与党は、我が国の安全保障に重大な責任を負っている。現状、核抑止論は存在している。しかし先ほど述べたように、新たな防衛システムの構築ということもある。詳細は述べられないが、日米当局でやりとりもしている。日米協力のもとで、核を使わない防衛システムを実現していく。防衛省は調査研究費用を予算化している。人間の安全保障という点を強調したい。

公明党 浜田昌良
国会議員間の自由討論には賛成だ。超党派のPNND(核軍縮・不拡散議員連盟)の場を使うこともあるかもしれない。条約の実効性を担保するための検証規定などの検討事項、さらに被爆医療から環境修復の規定では、日本の経験を活かすことが可能であることから、オブザーバー参加については賛成だ。核禁条約は、ゴールではなくスタートであり、今後、さらに市民社会との連携、協力が重要になる。公明党は、核兵器禁止条約締約国の3分の1の賛成で開催できる特別会合を「8・6」や「8・9」に被爆地で開催できないかを提案している。各国が被爆の実相について認識し、立場の違いを認めつつ、核廃絶への議論の場の提供を行うべきである。

立憲民主党 岡田克也
市民社会が核兵器禁止条約を作り、世界に広げていることに敬意を表したい。ただ国会議員として、国民の生命に責任を負うので、今は参加できない。もうひとつは、日本はアメリカに拡大核抑止を強めることを求める働きかけを直ちにやめてほしい。アメリカはバイデン政権に替わった。核兵器の役割を低減させる方向だ。ともに進めていくことで、本当の意味で世界の核軍縮を進めていく。軍縮は日本の安全保障にプラスである。中国やロシアといった国々の軍拡を抑えることにつながるからである。アメリカとロシアと中国が一緒になって核軍縮を進めていく状況を作るために日本のリーダーシップが必要だ。

日本維新の会 足立康史
寺田議員はオブザーバー参加に前向きな主張をされていた。広島の思いを受け止めて活動されていると思うが、自民党の中での合意形成を進めてほしい。浜田議員には、自由討論に賛成をいただいた。公明党、創価学会の核兵器の分野でこれまでの努力に敬意を表し、与党の中で忌憚のない議論をリードしてほしい。核兵器の問題でポジションが違う政党が、民主主義の根本である選挙を一緒に戦うことはおかしいと思う。政治がこの問題に答えていく入り口は同じ立場に立つ政党が選挙で訴えていくことであり、核兵器に関するスタンスの違いを隠さないことが必要であることを訴えたい。

日本共産党 志位和夫
今日の討論では、核抑止が大きな焦点となった。この問題を考える上で、核兵器の非人道性の批判と核抑止は両立するのかが問われるべきだ。日本政府は核兵器の非人道性を言うが、それは核抑止と両立するのか。アメリカのシュルツ元国務長官が、核抑止というのはいざという時に使うことであり、文明国の指導者にはそれをできないと指摘した。そうであれば核抑止は成り立たない。これは本質的な批判だ。核兵器禁止条約は、核の非人道性の告発から始まった。だから核抑止から抜け出るべきだ。核兵器の非人道性については共通しているのだから、そこに踏み切る時にきている。野党の共通公約とすべきだ。

国民民主党 玉木雄一郎
建設的な議論ができたと思う。核抑止論は難しい問題だ。核抑止論を維持しながら、核削減は可能である。今はあまりに多い核兵器が存在し、そのような量の核兵器は要らないと思う。安全保障の現実を考えつつ、核を減らしていく交渉は可能ではないか。そこを日本がどう橋渡しできるかを現実的に考えていく必要がある。核保有国と非保有国の溝が広がることは避けなければならない。核兵器保有国が参加するような国際的な枠組み、NPTの強化は当然として、CTBTの発効、カットオフ条約の交渉開始、そしてすでにある核軍縮の検証に関わる取り組みが必要だ。こうした発言権を確保する形で、オブザーバー参加の枠組みを確保することが重要だ。

社民党 福島瑞穂
人道的軍縮について指摘があった。この20年、30年で大きく変わった。核なき世界をどう実現するのか。核兵器禁止条約は極めて大きい存在だ。クラスター弾禁止条約によりクラスター弾の廃棄が進んだ。せめてオブザーバー参加すべきだ。アメリカの政権が変わった。タッグを組んで進むべきだ。北東アジア非核地帯、先制不使用。市民社会とともにもっと国会を変えていきたい。

最後に、司会を務めた川崎共同世話人は、実質的で建設的な議論となったことに感謝し、核抑止論と被爆国の立場という問題の本質に迫る議論と、核抑止の脱却の道筋に関するかなり具体的な話が出たと述べました。一方で、核抑止への依存を強める動きがあるが、それは止めないといけないという点は共通の思いであるとし、本年の8月にまたこうした機会を持ちたいと述べました。

 

各政党によるレポート

自民党 (寺田稔議員 公式twitter)

公明党 (浜田昌良議員 公式twitter)

立憲民主党

日本維新の会 (足立康史議員 公式twitter)

日本共産党

社民党 (福島みずほ議員 公式twitter)

れいわ新選組(舩後靖彦 Official Site

メディア報道

朝日新聞

中国新聞

(2021/02/13 時点)

「核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会」レポート」への3件のフィードバック

  1. ピンバック: 核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会 を開催 | 原水禁

  2. ピンバック: 2月4日、核兵器禁止条約と日本の核軍縮政策に関する討論会 を開催 | 原水禁

  3. ピンバック: 【8/5】討論会「核兵器禁止条約締約国会議とNPT再検討会議に向けて」 | 核兵器廃絶日本NGO連絡会

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