使用済み核燃料とプルトニウムに関する政府答弁が出ました

参議院において、使用済み核燃料とプルトニウムに関する質問主意書を福島みずほ議員が提出していましたが、それに対する内閣総理大臣の答弁書が11月16日付で発表されました。
質問主意書と答弁書は、こちらのリンクから読むことができます。
質問主意書では、日本が既に大量のプルトニウムを保有しており、これが利用目的の説明のつかないものとなっていること、六ヶ所村での再処理事業を本格化させれば、さらに大量に目的の説明できないプルトニウムが増えることを指摘しています。
これに対して答弁書は、9月の新エネルギー戦略が再処理事業の継続を掲げたことを繰り返すのみで、日本が「余剰プルトニウムを持たない」という方針をいかに担保するのかということについて、実質的な回答を避けたものになっています。

使用済核燃料とプルトニウムに関する質問主意書(2012.11.6 福島みずほ) 全文(PDF)

答弁書(2012.11.16) 全文(PDF)

質問と答弁を簡単に要約すると以下のようになります。
Q1「余剰プルトニウムを持たない」という政府としての原則に変わりはないか。法制化の意思はあるか。
→原則に変更はない。法制化の必要はない。従来の方針に従い再処理事業に取り組む。
Q2現在保有する大量のプルトニウムの利用計画が明確化され、「さらに必要」であることが示せるまでは、六ヶ所の再処理工場を稼働させるべきではないはずだ。
→9月の新エネルギー戦略で、従来の方針に従うとされている。国際的責務を果たしつつ関係自治体との約束を重く受け止めて、再処理事業に取り組む。
Q3原子力委員会が廃止されたら、余剰プルトニウムを持たないことを確保し説明する責任主体はどこになるのか。
→原子力委員会はあり方の抜本的見直しの最中であり、今は答えられない。
Q4日本が現在保有する44トンのプルトニウムの安全な管理と処分の方針と所管府庁は。
→原子力基本法と原子炉規制法に基づき、安全確保は原子力規制委員会が、計量管理等の保障措置は文部科学省が行っている。
Q5日本のプルトニウムの保有と管理は核不拡散と核セキュリティに関わる事項だが、原子力規制委員会と規制庁はこれらを所管するのか。
→核セキュリティは原子力規制委員会が所掌している。核不拡散は来年(2013年)4月より原子力規制委員会が所掌することになる。原子力規制庁はその事務局として事務を処理する。核セキュリティについては、原子力委員会が決定した2011年9月、2012年3月の方針に従う。
Q6使用済み核燃料の処分等に関する検討と作業を行う官庁はどこか。
→新しい原子力政策をエネルギー環境会議における議論を中心として確立する。本年末までは、同会議において、経産省と文科省が核燃料サイクル政策を担当する。
Q7グリーン政策大綱では、使用済み核燃料問題を扱うか。
→グリーン政策大綱は再生可能エネルギーの拡大に関するものであり、核燃料サイクル問題は扱わない。
Q8原発ゼロをめざしつつ再処理を続けることは、利用目的のないプルトニウムを増産することになるので、本質的に矛盾する。原発ゼロをめざす以上、再処理を中止すべきではないか。
→新戦略における「2030年代に原発稼働ゼロをめざす」というのは目標であって、そうした目標の実現が相当程度の確実性をもって見通されたときに、そこから先のことについて具体的な議論ができるようになる。核燃料サイクルについては新戦略において従来の方針に従うこととしており、核不拡散や原子力平和利用といった国際的な責務を果たしながら、関係自治体との約束を重く受け止めて再処理事業に取り組まなければならないと考えている。

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